物語時は室町。 主人公、小夜は海の見える田舎の小さな武家の娘。 おっとりと優しい彼女だが、武家の娘らしく芯は通っていて 周りが驚くような行動力を見せることもある。 そんな彼女が近所の稲荷神社の秋祭りに遊びに来ていたとき、 ひときわ目立つ狐のお面を被った人と目が合った。そして・・・・・・ 「さよ」 そう呼ばれたと思うと、もうその人の姿はなかった。 おかしく思いながらも家へ帰ると、突然京都の左大臣家からの使いが。 小夜を左大臣家の姫付きの女房にしたいと言うのだ。 小夜たち家族は戸惑いながらも、その光栄な申し出を受けることにした。 仕えることになった姫はまるで妹を可愛がるようにとても良くしてくれる。 その好意に甘えつつ、女房としての小夜の生活が始まった・・・・・・。 物語はそうして始まります。 |